Excelの関数で、検索条件にワイルドカードを使用する方法をご紹介します。検索条件をセル参照にする場合のワイルドカードの指定方法や、ワイルドカードを使用した文字列の置換方法についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ワイルドカードの種類と使い方
検索条件と一致するセルの個数を数える、COUNTIF関数を例にして 3 つのワイルドカードの使い方をご紹介します。SUMIF関数やVLOOKUP関数でも、同じように使用可能です。
アスタリスク(*)の使い方
アスタリスクは、任意の 0 個以上の文字を表す記号です。
例えば COUNTIF(A2:A6,”*パン*”) なら、範囲から パン を含む商品名の個数を返します。0 個以上の文字なので、任意の文字が 0 個(例:パン) の場合も含まれます。
COUNTIF関数の構成要素:(範囲, 検索条件)
パンで始まる文字列を数えるなら パン* 、パンで終わる文字列を数えるなら *パン です。なお検索条件にワイルドカードを使用する場合、必ず二重引用符(“”)を付けてください。
疑問符(?)の使い方
疑問符は、任意の 1 文字を表す記号です。
例えば COUNTIF(A2:A6,”???パン”) なら、パンで終わる合計 5 文字の商品数を返します。???パン ならパンで始まる合計 5 文字の商品、????? なら 単に 5 文字の商品です。
チルダ(?)の使い方
チルダはアスタリスクや疑問符の前に置くことで、ワイルドカードの効果を打ち消します。
例えば ? を含む商品を検索したい場合に “*?*” を指定すると、すべての商品がヒットしてしまいます。これは ? が文字ではなくワイルドカード(任意の 1 文字)として認識されるためです。
このとき *~?* のようにチルダを置くことで、? を文字として使えます。
セル参照にワイルドカードを使用する方法
条件をセル参照にする場合は、ワイルドカードをアンパサンド(&)で結合します。
例えば COUNTIF(A2:A6,C2&”*”) なら 範囲からパンで始まる商品の個数を返します。これは、検索条件に直接 パン* を指定した場合と同義です。
パンで終わる文字列なら “*”&C2 、パンを含む文字列なら “*”&C2&”*” になります。
二重引用符を付けるのは、結合対象のワイルドカードおよび文字列の部分だけです。
ワイルドカードを使って置換する方法
まず対象範囲を選択し、[Ctrl]+[H] で検索と置換を開きます。
次に、検索する文字列に (*) を指定してみてください。アスタリスクは 0 個以上の文字なので、括弧の中身は字数を問わずすべての文字列が対象です。
[すべて置換] をクリックすると、括弧を含む括弧内の文字列が空白に置換されました。
例えばメールアドレスに対して @* を検索すると、@以降のドメイン名を削除できます。反対に *@ なら、@よりも前のユーザー名が検索および置換対象です。
文字数を指定する場合は、疑問符(?)を使用します。
例えば検索する文字列が (????) なら、ヒットするのは括弧内の文字が 4 文字の (株式会社) だけです。置換後の文字列に (株) を指定すると、(株式会社) が (株) に置換されました。