
ExcelのIF関数には、ワイルドカードを直接使うことはできません。そこで今回は、IF関数にCOUNTIF関数を組み合わせて、「含む」「含まない」といった部分一致を検索する方法を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
IF関数の使い方

IF関数は、指定した論理式が真(TRUE)の場合と、偽(FALSE)の場合で、それぞれに応じた値を返す関数です。条件によって表示を変えたいときに使います。
たとえば、A2セルのテキストが「PDF」という文字列と完全に一致するなら「○」を、そうでなければ「×」を表示したい場合、数式は次のようになります。
例:=IF(A2="PDF","○","×")
IF関数の引数:(論理式, TRUE値, FALSE値)
COUNTIFを組み合わせた部分一致の検索
IF関数はワイルドカードに対応していませんが、COUNTIF関数を組み合わせることで、部分一致する文字列の判定が可能になります。
COUNTIF関数は、指定した範囲内で、特定の条件を満たすセルの数を数える関数です。Excelのワイルドカードでは、*(アスタリスク)が「任意の文字列」、?(クエスチョンマーク)が「任意の一文字」を表します。
「~を含む」の検索

特定の文字列を含むかどうかを判定したい場合、その文字列の前後に*を付けます。
たとえば、A2セルのテキストが「PDF」という文字列を含むかどうかを判定したい場合、数式は次のようになります。
例:=IF(COUNTIF(A2,"*PDF*"),"○","×")
「~で始まる」の検索

特定の文字列で始まるかどうかを判定したい場合は、その文字列の後に*を付けます。
たとえば、A2セルのテキストが「PDF」という文字列で始まるかどうかを判定したい場合、数式は次のようになります。
例:=IF(COUNTIF(A2,"PDF*"),"○","×")
「~で終わる」の検索

特定の文字列で終わるかどうかを判定したい場合は、その文字列の前に*を付けます。
たとえば、A2セルのテキストが「PDF」という文字列で終わるかどうかを判定したい場合、数式は次のようになります。
例:=IF(COUNTIF(A2,"*PDF"),"○","×")
「~を含まない」の検索

特定の文字列を含まないかどうかを判定したい場合は、「含む」条件を作成し、その結果をNOT関数で反転させます。
たとえば、A2セルのテキストが「PDF」という文字列を含まないかどうかを判定したい場合、数式は次のようになります。
例:=IF(NOT(COUNTIF(A2,"*PDF*")),"○","×")
複数条件(AND)にする方法

複数の文字列がすべて含まれるかどうかを判定したい場合は、COUNTIFS関数を使います。
たとえば、A2セルに「PDF」と「com」の両方が含まれるかどうかを判定したい場合、数式は次のようになります。
例:=IF(COUNTIFS(A2,"*PDF*",A2,"*com*"),"○","×")
複数条件(OR)にする方法

複数の文字列のいずれかを含むかどうかを判定したい場合、COUNTIF関数同士を足し算します。
たとえば、A2セルのテキストが「ファイル」または「com」という文字列を含むかどうかを判定したい場合、数式は次のようになります。
例:=IF(COUNTIF(A2,"*ファイル*")+COUNTIF(A2,"*com*")>0,"○","×")
条件をセル参照にする方法

特定の文字をセル参照にしたい場合、ワイルドカードとセル参照を&で結合します。
たとえば、A2セルのテキストがC2セルに入力された文字列を含むかどうかを判定したい場合、数式は以下のようになります。
例:=IF(COUNTIF(A2,"*"&$C$2&"*"),"○","×")