
Googleスプレッドシートの UNIQUE関数 を使うと、指定した範囲から一意のデータを抽出し、重複しているデータを取り除くことができます。この記事では、2列、3列といった複数列全体を見て重複を削除する方法や、行ごとに重複を削除する方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
列の重複を削除する関数

列に入力されたデータから重複を取り除き、一意の値のリストを作成するには、UNIQUE関数を使用します。
UNIQUE関数は、指定した範囲から重複する行または列を破棄し、一意のデータを返します。
例えば、A2セルからA6セルの重複を削除する場合、数式は=UNIQUE(A2:A6)
になります。
UNIQUE関数の引数:(範囲, [行で処理], [重複なし])
行の重複を削除する関数

行に入力されたデータから重複を取り除き、一意の値のリストを作成するには、UNIQUE関数を使用します。
例えば、B1セルからF1セルの重複を削除する場合、数式は=UNIQUE(B1:F1,TRUE)
になります。
ポイント: デフォルトでは [行で処理]
の引数が FALSE
に設定されているため、行方向の重複を処理する場合は TRUE
を明示的に指定する必要があります。
UNIQUE関数の引数:(範囲, [行で処理], [重複なし])
複数列の重複を削除する関数

複数列に入力されたデータから重複を削除するには、まずFLATTEN関数で複数列にまたがるデータを1列にまとめます。
そして、このFLATTEN関数の結果を UNIQUE関数の処理範囲として指定することで、すべてのデータの中から重複している値が削除されます。
例えばA2セルからB5セルの重複を削除する場合、数式は=UNIQUE(FLATTEN(A2:B5))
となります。
FLATTEN関数の引数:(範囲1, [範囲2, …])

FLATTEN関数は複数の範囲を引数に指定できるため、離れた複数の列にあるデータの重複もまとめて処理できます。
一方、離れた複数の行にあるデータの重複を削除する場合は、複数の行範囲をカンマ ,
で区切りながら中括弧 {}
で囲み、UNIQUE関数の範囲として指定し、第二引数に TRUE
を指定します。
例:=UNIQUE{B1:F1,B3:F3},TRUE)

複数列を縦に並べるには、セミコロン;
で区切りながら中括弧{}
内に入力していきます。
例:=UNIQUE({A2:A6;C2:C6})
重複を一括削除する方法(関数を使わない)

関数を使わずに、GUI操作でデータ範囲の重複を一括削除することも可能です。
まずデータ範囲を選択し、「データ」→「データ クリーンアップ」→「重複を削除」を選択します。

重複を検索する列にチェックを入れ、「重複を削除」をクリックします。
この方法を使うと、特定のキーとなる列(例:顧客ID)が同じであれば重複とみなして削除するなど、より柔軟な重複削除が可能になります。