
エクセルやスプレッドシートで条件を満たすセルだけを合計できる、SUMIF関数を知っていますか?今回はSUMIF関数の基本的な使い方や、条件指定に使える比較演算子についてご紹介します。上手くいかないときの対処法についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
SUMIF関数の使い方
SUMIF関数の構文や、基本的な使い方について解説します。比較演算子やワイルドカードについても覚えておくと、条件指定の際に便利です。
SUMIF関数とは?

SUMIF関数は「検索範囲」から、「検索条件」を満たすセルを合計する関数です。
SUMIF関数の構成要素:(範囲, 検索条件, [合計範囲])
例えば検索条件が100以上「”>100″」なら、検索範囲から100以上を満たすセルを合計します。
「合計範囲」とは?
合計範囲は、SUMIF関数の省略可能な3つ目の構成要素です。合計する範囲が「検索範囲」と異なる場合に指定します。
検索条件に使える比較演算子
検索条件に使用できる「以上・以下」などの比較演算子をご紹介します。すべての記号は半角で入力する点に注意しましょう。
演算子 | 意味 | 例 |
= | 等しい | =100 |
<> | 等しくない | <>100 |
> | よりも大きい | >100 |
< | よりも小さい | <100 |
>= | 以上 | >=100 |
<= | 以下 | <=100 |
検索条件に使えるワイルドカード
検索条件に使用できる「~で始まる・~を含む」などのワイルドカードをご紹介します。ワイルドカードについて詳しくは下記ページでも解説しています。
[*]アスタリスク | 任意の文字列 | *コーヒー |
[?]疑問符 | 任意の1文字 | ??コーヒー |
[~]チルダ | ワイルドカードの効果を打ち消す | *コーヒー~* |
SUMIF関数で条件を満たすセルを合計する方法
範囲内の検索条件を満たすセルを合計できるSUMIF関数ですが、別の合計範囲を指定して使う場合がほとんどです。合計範囲を指定して、条件を満たすセルを合計してみましょう。
検索範囲と異なる範囲を合計する方法

SUMIF関数を使えば、カテゴリーが「ドリンク」の価格だけを合計できます。
例のように合計する範囲が「検索範囲」と異なる場合、3つめの要素「合計範囲」は省略不可です。
検索範囲にセル範囲「B2:B6」、検索条件にセル「E2」、合計範囲に「C2:C6」を指定します。

検索範囲「B2:B6」から、検索条件E2の「ドリンク」と一致するセルが検索されます。
合計範囲には「C2:C6」を指定したので、算出されるのは300+350+350=1,000です。
なお今回は検索条件をセル「E2」で指定しましたが、=SUMIF(B2:B6,”ドリンク”,C2:C6)のように検索条件を直接指定することもできます。
◎文字列には「”ダブルクォーテーション”」をつける
入力した値を、文字列として認識させるための記号です。検索条件に文字列や比較演算子を指定する場合、ダブルクォーテーション「” ○○”」で囲いましょう。
SUMIF関数が上手くいかない原因と解決方法
SUMIF関数が上手くいかない原因は、多くの場合「検索条件」にあります。関数の検索条件が正しく指定できているかチェックしてみましょう。
SUMIF関数の合計がゼロになる

合計がゼロになる場合は、条件に二重引用符を付け忘れている可能性が高いです。
この場合条件に一致するデータがないと認識されるため、合計がゼロになります。条件に文字列を指定するときは、必ず二重引用符を付けてください。

そのほかの原因として、合計範囲の数値が全角で入力されている可能性があります。
合計がゼロではない場合も、一部の数値が全角入力されていると合計から漏れてしまうため、合計範囲の数値はすべて半角入力するように注意してください。
範囲と条件が対応していない(例:A列に対して年度を指定)、合計範囲を間違えている または 合計範囲を省略している などの可能性も考えられます。
数式の解析エラー

数式の解析エラーの場合も、二重引用符の付け忘れの可能性が高いです。
特に条件に比較演算子を使用したときに二重引用符を付け忘れることが多いので、注意してください。そのほかの原因としては、括弧など記号類が半角できていない可能性があります。