MATCH関数の照合の種類【完全一致にする方法】

ExcelのMATCH関数で文字列と完全一致する値を検索する、照合の種類(照合の型)の指定方法をご紹介します。照合の種類を省略できる、新しいXMATCH関数の使い方についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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MATCH関数の使い方

MATCH関数の照合の種類

MATCH関数は指定した検査範囲から、検索値と一致するセルの相対的な位置を返します。

例えば MATCH(D2,A1:A5,0) なら、範囲内の”みかん”の位置 4 を返します。文字列の検索値を数式内に直接指定する場合は、二重引用符が必要です。

照合の種類には、完全一致の値を表す 0 を指定してください。

MATCH関数の構成要素:(検査値, 検査範囲, [照合の種類])

MATCH関数の照合の種類

横方向の位置を数える場合は、MATCH(D3,A1:B1,0) のように範囲を指定します。

検索方向に関する引数はないので、検査範囲に指定できるのは単一の行または列のみです。1 より大きい高さと幅の範囲を指定すると、MATCH関数は #N/A!エラー を返します。

MATCH関数の照合の種類

MATCH関数は多くの場合、INDEX関数の参照元として使用されます。

INDEX関数は指定した範囲から、行番号と列番号がクロスするセルの値を返します。

例えば INDEX(A1:B5,E2,E3) なら返り値は、範囲内の4行目と2列目がクロスするセルの値 250 です。検査値を”りんご”に書き換えると、りんごの価格を返します。

INDEX関数の構成要素:(参照範囲, 行番号, [列番号])

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MATCH関数の照合の種類とは?

 MATCH関数には 3 つの照合の種類があり、-1、0、1 の数値で指定します。この引数は省略可能ですが、文字列や数値の完全一致を検索する場合、必ず 0 を指定してください。

照合の種類(1)

MATCH関数の照合の種類

MATCH関数の照合の種類の既定値は 1 です。

照合の種類 1 は、検査範囲の値が昇順に並んでいる前提で、検査値以下の最大値を検索します。

例えば MATCH(D2,B2:B5,1) なら、返り値は 260以下の最大値(250)の位置 3 です。昇順の並べ替えでは、1 ~ 9、A ~ Z、あ~ん、FALSE ~ TRUE の順に配置されます。

照合の種類(0)

MATCH関数の照合の種類

照合の種類 0 は、検査範囲から検査値と完全に一致する最初の値を検索します。

例えば MATCH(D2,B2:B5,0) のように検査値が見つからない場合、#N/A エラーを返します。省略すると既定値 1 になるため、完全一致を検索する場合は必ず 0 を指定してください。

Microsoft 365 または Excel 2021 以降なら、既定で完全一致を返すXMATCH関数が使えます。

照合の種類(-1)

MATCH関数の照合の種類

照合の種類 -1 は、検査範囲の値が降順に並んでいる前提で、検査値以上の最小値を検索します。

例えば MATCH(D2,B2:B5,-1) なら、返り値は 260以上の最小値(300)の位置 1 です。降順の並べ替えでは、9 ~ 1、Z ~ A、ん~あ、TRUE ~ FALSE の順に配置されます。

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XMATCH関数とは?

XMATCH関数は、Microsoft 365 または Excel 2021 以降のバージョンで使用できます。Excel のバージョンが 2019 以前の場合、使用できないので注意してください。

XMATCH関数の照合の種類

MATCH関数の照合の種類

XMATCH関数は照合の種類(一致モード)を省略した場合に、完全一致を検索する点で異なります。これをMATCH関数で検索した場合、260以下の最大値(250)の位置 3 を返します。

XMATCH関数の照合の種類は、以下の通りです。

  • 0 または 省略:検索値と完全一致する値のみ、一致とみなします。
  • -1:完全一致する値がない場合に、検索値より小さい次の値を検索します。
  • 1:完全一致する値がない場合に、検索値より大きい次の値を検索します。
  • 2:ワイルドカードを使用した文字列に一致する値を、一致とみなします。

MATCH関数の構成要素:(検索キ値, 検査範囲, [一致モード],[検査モード])

XMATCH関数の検査モード

MATCH関数の照合の種類

検査モードには、検索範囲の検索方法を 1、-1、2、-2 の数値で指定します。

例えば XMATCH(D2,B2:B6,,-1) なら 200 を末尾から検索するので、返り値は 5 になります。一致モードの種類は、以下の通りです。

  • 1 または 省略:先頭から末尾に向かって検索します。
  • -1:逆方向(末尾から先頭)に向かって検索します。
  • 2:昇順に並べ替えられたデータを、バイナリ検索します。
  • -2:降順に並べ替えられたデータを、バイナリ検索します。

バイナリ検索とはまず中央値と検索値を比較し、検索範囲を2分割しながら検索していく方法のことです。二分探索法と言い、データ量が多いときに処理を軽くできます。

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