
GoogleスプレッドシートとエクセルのXLOOKUP関数は、VLOOKUP関数とHLOOKUP関数の上位互換になる関数です。今回はXLOOKUP関数の使い方や、VLOOKUP関数との違いを具体的に解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
エクセルの場合、XLOOKUP関数は Excel 2019以前のバージョンでは使えません。
XLOOKUP関数の使い方

XLOOKUP関数は「検索範囲」から「検索キー」を検索し、「結果の範囲」から値を返します。
例:=XLOOKUP( “いちご” , A5:A8 , B5:B8 )
このほか3つの省略された引数がありますが、基本的には省略でOKです。
XLOOKUP関数の引数:(検索キー, 検索範囲, 結果の範囲, [見つからない場合の値], [一致モード], [検索モード])
XLOOKUP関数とVLOOKUP関数の違い

VLOOKUP関数で抽出できる値は1つですが、XLOOKUP関数は複数の値を抽出できます。
例:=XLOOKUP(“いちご”,A5:A8,B5:D8)
商品名から「いちご」を検索し、3つの価格「300、350、400」を返します。
VLOOKUP関数の引数:(検索キー, 検索範囲, 列番号, [検索方法])

VLOOKUP関数の検索範囲は左端ですが、XLOOKUP関数は検索範囲を自由に指定できます。
例:=XLOOKUP(350,C5:C8,A5:A8)
Mサイズから「350」を検索し、商品名から「いちご」を返します。

VLOOKUP関数は垂直方向に検索しますが、XLOOKUP関数は水平方向にも検索できます。
例:=XLOOKUP(“いちご”,B5:E5,B6:E8)
商品名から「いちご」を検索し、3つの価格「300、350、400」を返します。
XLOOKUP関数の「見つからない場合の値」とは?

検索範囲に検索キーがない場合、初期値では「#N/A」エラーを返します。

「見つからない場合の値」には、検索キーと一致するセルがない場合の値を指定します。
例:=XLOOKUP(“ごりら”,A5:A8,B5:D8,”該当なし”)
商品名に「ごりら」と一致するセルがないため、「該当なし」を返します。
XLOOKUP関数の「一致モード」とは?

一致モードの初期値は「0」で、完全一致する値を検索します。
- 0:完全一致する値のみ一致とみなします。
- 1:完全一致する値がない場合に、検索キーより大きい次の値を一致とみなします。
- -1:完全一致する値がない場合に、検索キーより小さい次の値を一致とみなします。
- 2:ワイルドカードを使用した文字列に一致する値を、一致とみなします。

例:=XLOOKUP(310,C5:C8,A5:A8,,-1)
一致モード「-1」はMサイズに「310」がないため、次に小さい値の「300」を一致とみなします。
XLOOKUP関数の「検索モード」とは?

検索キーと一致するセルが複数ある場合、初期値では範囲の先頭から検索して値を返します。
- 1:先頭から末尾に向かって検索します。
- -1:末尾から先頭に向かって検索します。
- 2:昇順に整列されたデータをバイナリ検索します。
- -2:降順に整列されたデータをバイナリ検索します。
バイナリ検索は「二分探索法」のことで、まず中央値と検索キーを比較します。検索範囲を2分割しながら検索していくので、データ量が多いときに処理を軽くするために使います。

例:=XLOOKUP(“りんご”,A5:A8,B5:D8,,,-1)
検索モード「-1」は商品名の末尾から「りんご」を検索し、「250、300、350」を返します。