今回はエクセルやスプレッドシートで、複数の条件もシンプルに指定できるIFS関数の使い方をご紹介します。IFS関数に指定したすべての条件を満たさない、「それ以外の場合」の指定方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
IFS関数とは?
IF関数で複数条件を指定すると数式が複雑になりがちですが、IFS関数を使えば分かりやすい構造の数式を組めます。IF関数とIFS関数の違いについて、それぞれ特徴を把握しておきましょう。
IFS関数の使い方
IFS関数は指定した複数の「条件」のうち、最初に成立した条件の「値」を返します。
3つの条件を指定したIFS関数、IFS(A1=100,”SS”,A1>=90,”A”,A1>=80,”B”)で考えて見ましょう。
例では条件1のA1=100が成立するので、値1の”SS”を返します。条件1が不成立なら条件2を、条件1と条件2が不成立なら条件3と順番に検証していきます。
IFS関数の構成要素:(条件1, 値1, [条件2, 値2, …])
IF関数とIFS関数の違い
IF関数に複数条件を指定する場合、論理式のFALSE値にIF関数を入れ子して条件分岐させます。
一方IFS関数は複数の論理式が並列しているのが特徴で、FALSE値の設定がありません。条件1から順番に検証していき、すべての条件が不成立の場合はエラー(#N/A)になります。
IF関数の構成要素:(論理式, TRUE値, FALSE値)
IFS関数にそれ以外(条件が成立しない場合)を指定する方法
IFS関数にはLFASE値の要素がないので、すべての条件が不成立の場合にエラーになってしまいます。そこで、条件が不成立の場合に返す値を指定する方法を解説します。
IFS関数の条件を必ず成立させる方法
すべての条件が不成立の場合に「値」を返すには、条件の最後に「TRUE」を指定します。
例えば、IFS(A1=100,”SS”,A1>=90,”A”,A1>=80,”B”,TRUE,”C”)で考えて見ましょう。
条件を順番に検証していき成立すれば対応する値を、すべて不成立の場合「C」を返します。
IFS関数のエラー回避構成:(条件A, 値A, [条件B, 値B, …],TRUE,値Z)
IFS関数にTRUEを指定すると条件が成立する理由
IFS関数はそれぞれ指定した条件を検証し、結果が「TRUE」なら対応する値を返します。
条件が不成立なら次の条件を検証するので、すべて不成立なら最終的に条件「TRUE」に移行します。
繰り返しになりますが、IFS関数は条件を検証した結果が「TRUE」なら対応する「値」を返す関数です。つまり最後の条件に「TURE」を仕込んでおけば、必ず「値Z」を返します。