難しそうに見えるLET関数ですが、具体的な例で考えて見ると実は簡単に理解できます。今回はLET関数の使い方や、出来ることについて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。LET関数が使用できるのは、Excel2021以降またはGoogleスプレッドシートです。
LET関数の使い方
LET関数の基本的な使い方を、簡単な例を挙げて解説します。LET関数は数式が複雑になるときや、計算に使用する値の桁数が多いときに便利です。
LET関数とは?
LET関数は「計算式または値」に「名前」を割り当て、名前を使った「計算」を行います。
まずは簡単な例:LET(x, 2+3, y, 3.14, x+y) で考えて見ましょう。
例では計算式「2+3」に名前「x」を、値「3.14」に名前「y」を割り当てています。計算「x+y」はxとyの中身を呼び出すので、結果は「8.14」です。
LET関数の構成要素:(名前1, 計算式1 or 値1, [名前2, 計算式2 or 値2…], 計算)
LET関数でできること
LET関数を使うメリットとしては、数式が長く複雑なときに短くまとめられることです。
例えばIFS関数を使用した以下のような数式があります。
=IFS( $A$1=”食品”,VLOOKUP(D2,$A$2:$B$4,2,FALSE)*1.08, $A$1=”日用品”,VLOOKUP(D2,$A$2:$B$4,2,FALSE)*1.1, $A$1=”冬物”,VLOOKUP(D2,$A$2:$B$4,2,FALSE)*1.1*0.8) |
LET関数で複数回使用している数式「VLOOKUP(D2,$A$2:$B$4,2,FALSE)」を、
名前「x」と定義してみましょう。
=LET(x,VLOOKUP(D2,$A$2:$B$4,2,FALSE),IFS( $A$1=”食品”,x*1.08, $A$1=”日用品”,x*1.1, $A$1=”冬物”,x*1.1*0.8)) |
数式が短く、内容も理解しやすくなりました。VLOOKUPで抽出した商品が「食品」なら1.08、日用品なら「1.1」、冬物なら「1.1*0.8」を掛けているのが分かります。
定義した名前は、LET関数の数式内でのみ適用されます。
LET関数が使えるバージョン
LET関数はMicrosoft365またはExcel2021以降のバージョンで使えます。
Googleスプレッドシートでも使えるようになりました!